「ごちそうさん」土のびん《代用品》
2014年 02月 11日
またまた、大雪です・・・
やれやれです・・・
これじゃーまったきディギングなんてできません。
最近、NHKの朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」が、ちょうど昭和15年
(1940)頃〜の食糧事情を背景に展開していました。
昭和13年(1938)に日中戦争が始まり、世の中は段々おかしな風潮に
流されて行きます。
「贅沢は敵だ!」と砂糖が贅沢品で配給になったり、食品にも「代用品」が
登場する時代です。

日本は、この日中戦争を皮切りに太平洋戦争終戦まで戦時統制の中で
国民は、あらゆることに国からの制約を受けることになります。
最近は少なくなりましたが、以前は「塩」や「米」の紺色のホーロー看板が
通りの店先に沢山ぶら下がってました。
それも、タバコ屋に「塩」の看板がぶら下がったりしてました。
若い諸氏は意味がお分かりでしょうか?

それは、塩、米、嗜好品の煙草も国の統制品だったからです。
味噌や醤油もです。
つまり統制品とは、国が生産者から安い金額で買取り、それを消費者である
国民に均等に配布する制度で、タバコ屋や米屋はその指定販売所だったのです。
この制度は、一種の社会主義的経済(統制経済)でした。
そして、この制度は不公正是正のありがたい制度のようですが、生産者は
競争がなくなり、安い値段で買いたたかれるため、製品のクオリティは次第に
劣悪になりました。

我々のコレクションにも「組合神薬」や「組合目薬」ってのがありますが、
これらも背景としてはこの社会主義経済思想からなる製品に他なりません。
現在の「生活協同組合」もそれぞれ組織のカラーは異なりますが、基本的には
同じ理念です。

しかし、ますます戦渦は広がり、食糧はやがて配給制になり、配給も遅配や欠配
が続き、非合法な買い出しや闇市で法外な値段で生活必需品を入手するしか方法
はありませんでした。この配給制は終戦後も続きます。
私は、母親から当時の食糧難の話を聞かされていたので、TV「ごちそうさん」は
かなり恵まれた地域、家系の話だと思いますね。
[生産者番号=統制番号が付された容器]

そんな統制もやっと22年(1947)から順次撤廃され、31年(1956)の
『経済白書』では「もはや戦後ではない」と記され、その後日本は驚異的な
復興をとげたのでした・・・パチパチパチ
って、なんかそんな遠い昔の話ではない、つい最近の話やね〜!
と思うのは私だけ?!

これは、7年ほど前に隊長からもらった「瀬戸市歴史民俗資料館」の図録です。
この資料は、日中戦争〜太平洋戦争期の陶磁器の《代用品》が生み落とされた
状況を詳らかにすることに力点を置いた編集になっています。

本来《代用品》と云われなくてもよい製品(帽子掛け等)までもが、その呼称と
なった背景や基準について考察がなされています。

昭和13年(1938)3月、当時の陶磁器生産及び販売統制を行っていた
日本陶磁器工業組合連合会は、愛知・岐阜・三重3県の商工課協賛の
「国防資源ノ愛護ト陶磁器報国」なる懸賞公募を主催した。

この懸賞は「資源愛護の国策に順応し陶磁器利用を拡大し、陶磁器によって
国防資源代用の諸例を広く一般から募集する」ことを目的に3県の生産者を
対象に行われ、1等賞には百円が出されると云うものであった。
[軍用食器/しかし実際は、戦地で使用されたかは?だそうだ]

この懸賞規定の課題は陶磁器《代用品》に求められた役割をよく現している。
◯例えば家庭用品、建築、土木用品、各種容器、その他実用価値のあるものに
して金属木材等をもって作られているものの中陶磁器にて代用し得るもの

◯現在使用しつつある陶磁器製品にして考案によりその価値を大ならしむるもの
この懸賞の1ヶ月後には家庭用品を中心とした銅製品、銑鉄鋳物製品の製造禁止を
前提とした国家的な陶磁器《代用品》募集が実施された。

《代用品》には、元々金属など素材と機能が結びついて成立していた製品の
造形をそのまま陶製にしてしまった模倣モノ?も多く存在し、それらは様々な
機関で批判も受けたようです。
例えば、陶製の茶釜。見た目は、もうそのまんま茶釜!でもこれダメ〜!
[日・独・伊、三国同盟+満州の灰皿上部/下部は知らずに捨ててしまった]

しかし、中には陶製にしても尚、その機能を最大限に発揮できた製品も
ありました。
それは、陶製手榴弾でした・・・これは果たして《代用品》と呼べるのか?

ヌルッとヌメッとツルッとした土のびん。
ガラスびんを求めてディギングを始めて、そして知り得た存在です。
最初は、何者なのか、分かりませんでした。

決して、恵まれた境遇から生まれたモノたちではありません。
でも、この土のびんに惹かれてしまう・・・
この魅力は何なんでしょう?

きっと舞い落ちる純白な雪のように清楚で、そしてどこか寂しげなたたずまいが
私たちの心に何かを語りかけてくる・・・からかも知れません。
少なくとも我々は、二度とこのような国の身勝手な政策で《代用品》なるモノを
使わされるような世の中にしてはなりません。
今回は、たっぷり《代用品》で「ごちそうさん」でした。
やれやれです・・・
これじゃーまったきディギングなんてできません。
最近、NHKの朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」が、ちょうど昭和15年
(1940)頃〜の食糧事情を背景に展開していました。
昭和13年(1938)に日中戦争が始まり、世の中は段々おかしな風潮に
流されて行きます。
「贅沢は敵だ!」と砂糖が贅沢品で配給になったり、食品にも「代用品」が
登場する時代です。

日本は、この日中戦争を皮切りに太平洋戦争終戦まで戦時統制の中で
国民は、あらゆることに国からの制約を受けることになります。
最近は少なくなりましたが、以前は「塩」や「米」の紺色のホーロー看板が
通りの店先に沢山ぶら下がってました。
それも、タバコ屋に「塩」の看板がぶら下がったりしてました。
若い諸氏は意味がお分かりでしょうか?

それは、塩、米、嗜好品の煙草も国の統制品だったからです。
味噌や醤油もです。
つまり統制品とは、国が生産者から安い金額で買取り、それを消費者である
国民に均等に配布する制度で、タバコ屋や米屋はその指定販売所だったのです。
この制度は、一種の社会主義的経済(統制経済)でした。
そして、この制度は不公正是正のありがたい制度のようですが、生産者は
競争がなくなり、安い値段で買いたたかれるため、製品のクオリティは次第に
劣悪になりました。

我々のコレクションにも「組合神薬」や「組合目薬」ってのがありますが、
これらも背景としてはこの社会主義経済思想からなる製品に他なりません。
現在の「生活協同組合」もそれぞれ組織のカラーは異なりますが、基本的には
同じ理念です。

しかし、ますます戦渦は広がり、食糧はやがて配給制になり、配給も遅配や欠配
が続き、非合法な買い出しや闇市で法外な値段で生活必需品を入手するしか方法
はありませんでした。この配給制は終戦後も続きます。
私は、母親から当時の食糧難の話を聞かされていたので、TV「ごちそうさん」は
かなり恵まれた地域、家系の話だと思いますね。
[生産者番号=統制番号が付された容器]

そんな統制もやっと22年(1947)から順次撤廃され、31年(1956)の
『経済白書』では「もはや戦後ではない」と記され、その後日本は驚異的な
復興をとげたのでした・・・パチパチパチ
って、なんかそんな遠い昔の話ではない、つい最近の話やね〜!
と思うのは私だけ?!

これは、7年ほど前に隊長からもらった「瀬戸市歴史民俗資料館」の図録です。
この資料は、日中戦争〜太平洋戦争期の陶磁器の《代用品》が生み落とされた
状況を詳らかにすることに力点を置いた編集になっています。

本来《代用品》と云われなくてもよい製品(帽子掛け等)までもが、その呼称と
なった背景や基準について考察がなされています。

昭和13年(1938)3月、当時の陶磁器生産及び販売統制を行っていた
日本陶磁器工業組合連合会は、愛知・岐阜・三重3県の商工課協賛の
「国防資源ノ愛護ト陶磁器報国」なる懸賞公募を主催した。

この懸賞は「資源愛護の国策に順応し陶磁器利用を拡大し、陶磁器によって
国防資源代用の諸例を広く一般から募集する」ことを目的に3県の生産者を
対象に行われ、1等賞には百円が出されると云うものであった。
[軍用食器/しかし実際は、戦地で使用されたかは?だそうだ]

この懸賞規定の課題は陶磁器《代用品》に求められた役割をよく現している。
◯例えば家庭用品、建築、土木用品、各種容器、その他実用価値のあるものに
して金属木材等をもって作られているものの中陶磁器にて代用し得るもの

◯現在使用しつつある陶磁器製品にして考案によりその価値を大ならしむるもの
この懸賞の1ヶ月後には家庭用品を中心とした銅製品、銑鉄鋳物製品の製造禁止を
前提とした国家的な陶磁器《代用品》募集が実施された。

《代用品》には、元々金属など素材と機能が結びついて成立していた製品の
造形をそのまま陶製にしてしまった模倣モノ?も多く存在し、それらは様々な
機関で批判も受けたようです。
例えば、陶製の茶釜。見た目は、もうそのまんま茶釜!でもこれダメ〜!
[日・独・伊、三国同盟+満州の灰皿上部/下部は知らずに捨ててしまった]

しかし、中には陶製にしても尚、その機能を最大限に発揮できた製品も
ありました。
それは、陶製手榴弾でした・・・これは果たして《代用品》と呼べるのか?

ヌルッとヌメッとツルッとした土のびん。
ガラスびんを求めてディギングを始めて、そして知り得た存在です。
最初は、何者なのか、分かりませんでした。

決して、恵まれた境遇から生まれたモノたちではありません。
でも、この土のびんに惹かれてしまう・・・
この魅力は何なんでしょう?

きっと舞い落ちる純白な雪のように清楚で、そしてどこか寂しげなたたずまいが
私たちの心に何かを語りかけてくる・・・からかも知れません。
少なくとも我々は、二度とこのような国の身勝手な政策で《代用品》なるモノを
使わされるような世の中にしてはなりません。
今回は、たっぷり《代用品》で「ごちそうさん」でした。
出典:瀬戸市歴史民俗資料館《代用品》としてもやきもの
by hbc_nkzk2
| 2014-02-11 21:42
| 土のびん

