「Vintage Bireley's Soda Pop Glass Bottle Dacro」
2011年 07月 01日

うんざりする蒸し暑い日が続きます。
こんな日は、やはり良く冷えたビールに限ります!
しかし、子供の頃には何を飲んでましたかねぇ?
そーですね、私の実家では三ツ矢サイダーが御用達でした。
実は、三ツ矢サイダーにしか慣れていない私は、コカコーラの炭酸は
強すぎて鼻がツーンっとしてゴクゴクと飲めなかった記憶があります。
味も正直おいしいとは思わなかったです(笑)
ですから、外出先で注文する飲み物は、だいたい「サイダー・コーラ・
オレンジジュース」の三択でしたから、
そんな時は、緑色のサイダーかオレンジジュースを選んでました。
場末のレストランなどでオレンジジュースを注文すると
氷入りのコップに注がれたウィルキンソン・バャリースとその残りが
ビンごと目の前に置かれたもんです。
子供心に「特別おいしい飲み物ではないが、まー無難な選択か」と
思って飲んでいたと思います(笑)

さて、この牛乳ビンのような広口のボトルは、初期のバャリースボトルです。
全長170mm。 CONTENTS 6 3/4 FLD.OZ.のエンボスがりますので
199.5ml で約200ml の内容量でしょうか。
沖縄の有名なソーダポップコレクター新垣氏のサイトでは、このタイプは
1946年頃のものと記載されています。ビンの博物館
初代は、この馴染みのロゴマークではないようです。
ですので、どうやら1950年代までは使用されたと思われます。
ボトルの底には「Dacro(ダクロ)」と「パテントNo」のエンボスが確認
できます。
この広口は、19世紀ミルクボトルのクロージングにおいて王冠栓とともに
ダクロ社が開発したオリジナルリップスタイルのようです。
よって、このバャリースボトルはミルクボトルのクロージング技術が
応用された容器と云うことが出来ます。
このネック部にそそり出た大唇は、内容物が下に流れ落ちないように考案
されたもので主に詰め行程においての衛生面を考慮したようです。
もちろん先述したように、これはミルク詰めのために考案された意匠なんです。
いわゆるWネックリングってことですね。
19世紀アメリカのミルクボトルを見ると沢山のこのリップスタイルを散見する
ことが出来ます。
そして、現在でも19世紀のDacro社オリジナルの様々な「栓抜き」は、
コレクターズアイテムです。

この牛乳ビンのようなバャリースボトルは、戦後進駐した米軍によって
持ち込まれましたが、当時の日本は清涼飲料水の混濁、沈殿物を内務省令
(清涼飲料水営業取締規則)が許可していなかったため、国内での販売は
できませんでした。
その後、1947年(昭和22年)に同省令を改正、食品衛生法が制定され、
原材料に起因する混濁や沈殿物が認められ、人工甘味料、合成保存料の
使用も認められたため、1950年(昭和25年)、原料ベースを輸入して
日本でのバャリースオレンヂの製造販売が開始されました。
ですが当初は、米軍基地内のみの販売でした。
そして、1951年(昭和26年)に沖縄において一般にも販売が開始
されました。

1962年(昭和37年)に「不当景品及び不当表示防止法」が成立、清涼飲料
関係で天然果汁を使用していないのに紛らわしい名称や表示を用いていた
商品は1968年(昭和43年)に排除命令を受け、「ジュース」の名称は
100%果汁以外使用禁止という業界決定がなされました。
そのため、「キリンジュース」、「リボンジュース」などと100%果汁でない
にもかかわらず「ジュース」の名称を使用していた果汁入り清涼飲料は
名称を変更せざるを得なかったのです。
ところが、バャリースは本来「100%果汁でなければ『ジュース』と言えない」
と頑と「ジュース」の名称を使用していなかったため、バャリースは名称変更の
必要も無く混乱もせずに販売を継続出来たのです。
これは、一種独占に近い状態ではなかったでしょうか。

現在、日本国内においては2種類のバャリースオレンヂが存在しています。
沖縄には、沖縄バヤリースのオレンジ。沖縄以外の本土ではアサヒ飲料の
バャリースオレンヂ。
双方とも1950年頃からバャリースオレンヂの生産が始まったのですが、
沖縄ではアメリカからオレンジ濃縮ベースがそのまま供給されたのに対し、
日本本土では当時オレンジが輸入制限品目であったことなどから、アメリカで
作られた濃縮ベースの入荷ができず、日本の柑橘果汁やフレーバーを使い、
近い風味を作り出す工夫がされたそうです。
沖縄バヤリースのバャリースオレンヂは、生産開始当初から現在もほとんど
レシピは変わっていないそうですが、この名残でしょうか、
現在もアサヒ飲料から発売されているバャリースオレンヂは「果汁20%、
オレンジ・みかん混合」であるのに対し、沖縄県内で沖縄バヤリースから発売
されているバャリースオレンヂは「果汁10%、オレンジのみ」となってます。
沖縄に行かれた際は、是非飲み比べてみてください!
(沖縄バヤリースはアサヒ飲料が主要な株主として名を連ねている)
やっぱり、本土のバャリースオレンヂは、けっしておいしくなかった?!・・・

しっかし、沖縄はソーダポップの宝庫です。
沖縄を知らずして、ソーダポップを語るなかれ!です。
その種類の多さとエキゾチックなデザインには、圧倒されますよ。
いずれ機会がれば、沖縄ソーダポップについて、ご紹介しますね。
出典/
株式会社沖縄バヤリース:http://www.okinawa-bireleys.co.jp/back_talk.html
バヤリース - Wikipedia:http://ja.wikipedia.org/wiki/バヤリース
the Archive of Softdrinks:http://softdrinks.org/asd9701a/bireleys.htm
Milk Bottle Neck & Lip Styles:http://dairyantiques.com/Milk_Bottle_Necks___Lips.html
by hbc_nkzk2
| 2011-07-01 15:16
| ソーダポップ

