土の中から掘り出したガラスびんを研究してます


by HBC-BOW
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魅惑の神薬-3

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「置き薬」と云えば、今日でも地場産業として富山、滋賀、奈良、佐賀などを
中心に、全国に販売ルートを持つ売薬である。
特に富山の配置販売は、歴史も古く元禄3年(1690)にまで遡る。
そして、配置薬において庄司先生が現在までに確認している「神薬」は、
富山売薬と奈良売薬のものが大多数だそうだ。
中でも、富山売薬の代表的なものをあげると、

朝日製薬(株)「アサヒ神薬」、(株)廣貫堂「トヤマ神薬」、滑川(株)、
保壽堂「保壽神薬」、(株)酒井大岩堂「サカイ神薬」、
(株)仁済堂「仙泉神薬」、越中薬業(株)「仙翁神薬」、
日ノ本売薬(株)「日本神薬」、水原薬房「改良神薬」、
東亜製薬(株)「東亜神薬」、東洋製薬「東洋神薬」、
富山薬剤(株)「太陽神薬」、高岡薬剤(株)「起死回生神薬」、
(株)茶木谷廣貫堂「常備救急神薬」、壽全堂「仁命神薬」。

これ以外にも、ただの「神薬」と云う製品名のものに関しては、

保寿堂製薬(株)、配薬(株)、(株)師天堂、(株)厚生師天堂、
岩瀬売薬会社、共栄製薬(株)、富山売薬(株)、新興日本製薬(株)
などのメーカーがあったが、
昭和中頃にはその数50社は下らなかったそうである。

庄司先生によると富山売薬の「神薬」びん形状は、大きく4タイプに
分類出来るそうである。

1)胴体が角張った長方形をしたもの
2)胴体が丸みをおびたもの
3)胴体が六角ないしは八角柱をしたもの
4)平たい方形をしたもの  ※この4)のタイプは、さらに細かく分類出来る



このサークルK神薬25gは、富山は共栄製薬(株)のものである。

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裏面には「富山県中田町 共栄製薬KK」のエンボス

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こちらは富山と云えば「(株)廣貫堂」の「トヤマ神薬」(左)

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右は、表が「神薬」のみで裏面に「トヤマ廣貫堂」のエンボス

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これは裏面に「薬生堂」のエンボス

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この神薬は、胴体が丸みをおびたタイプの「延壽堂神薬」

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富山売薬主流の中、この丸みをおびたタイプは奈良の大和売薬の流れを
くむものと思われる。
やはり配置薬において伝統ある奈良の大和売薬は、大正から昭和10年代に
かけて、奥村正永堂、梶谷延壽堂(現・新生薬品工業)、盛徳堂薬館、
豊島貫正社(現・豊島製薬)、宮本延壽堂(現・延壽堂製薬(株))、
安本恵星社(現・成光薬品工業(株))など、50社に近いメーカーが
「神薬」を盛んに製造していたそうだ。


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この地方の「神薬」は、ほとんどのびんに「コロダイン神薬」と表記されて
おり、びん形の特長は、富山のものに比べると「なで形」であった。
右は、安川コロダイン

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こちらは「本統神薬」、「新田資生堂」のものと判断できる。

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「本統」と云う言葉は、いかにも偽薬に対し、正当性を主張しているかの
ようである。それだけ、多くの様々な「神薬」が存在した証でもある。

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裏面に「東京資生堂」のエンボス

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「本統神薬」は、明治中期から大正期にかけてのものと思われる。

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「佐藤尚中博士方剤」

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あと数回、神薬特集やります!





所蔵すべて:BOW会長

出典と云うより、ほとんど抜粋:
謎の売薬「神薬」(第一部〜二部) ボトルシアター館長 庄司 太一

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by hbc_nkzk2 | 2010-07-18 14:56 | 神薬