魅惑の神薬-1
2010年 07月 02日
ガラスびんコレクターならば、必ずや「神薬」の魅力に
取り憑かれているのではないだろうか。
この怪しげなネーミングとともに思わず目を見張る瑠璃色の小びんは、
我々ガラスびん好きの心をつかんで離さない。
コレクションのプライオリティーも最上位に近いランクではないだろうか?

元々、西洋において瑠璃色(コバルトブルー)のびん色は、口にしてはならない
「NOT TO BE TAKEN」の注意喚起の色だった。
しかし、色彩心理学的にもブルーの色味は、人間の精神の鎮静効果を
もたらすと云う。
ましてや、ガラスの瑠璃色(コバルトブルー)は、透明である。
光をたっぷりと含み輝く・・・
この光を取り込んだ時の瑠璃色(コバルトブルー)の美しさは、まさに鉱物、
宝石のような輝きであり、我々に深い安堵感と癒しを与えてくれる。
この斬新な色鮮やかな色味とネーミングの代物は、現代の我々以前に当時の
人々の西洋へのあこがれを喚起するものであり、ハイカラの象徴であったのだ。
また、どうやら「神薬」こそが、我が国における売薬びんの「青びん第1号」と
考えられ、当時のある種のブームもあったようだ。

この「神薬」、いかにも国粋的ネーミングでありながら、実は文明開化とともに
誕生した和薬でない洋薬を基礎とするものであった。
しかしながら、その効能の謳い文句とは裏腹に内容成分は怪しい代物で
あったことは、「神薬」好きならば周知の話である。
昭和51年、厚生省によるクロロホルム使用禁止の勧告を境に、市場から姿を
消して行った・・・

この写真の「神薬」は、まぎれもなく明治期の「邑田(むらた)資生堂」の
神薬である。
びんの首部にあるネックリングは、薬液がびん口から滴った際に、
それを阻止する役割のもので、これは古いびんの持つ特長のひとつである。
「邑田(むらた)資生堂」は、目薬の「一方水」でも有名であるが、
東京都内に複数軒存在した
「資生堂」の中でも「本町資生堂」の製薬所「牛込資生堂」の流れをくむ。

「資生堂」と言えば、現在の化粧品メーカーで世界的にも有名な
「福原有信の資生堂」を思い浮かべると思われるが、純粋にはこの
「福原、資生堂」では「神薬」を製造していなかったと云うことができる。
もちろん福原有信と「神薬」との関係は、深い関係ではあるけれども、
掛川の資生堂資料博物館にも「神薬」製造の記録はどこにもない。
胃腸薬として有名な「コロダイン」との関係も深く、「コロダイン」自体も
謎めいた売薬の一つであるが、
成分組成からして同等、または同一の代物なのである。
我々HBCのボトル・ディギングアイテムの中でも当然プライオリティーの
高いこの「神薬」を取り上げ、
数回に渡り、ご紹介して行きたいと思います。
「邑田資生堂 神薬」:奥沢ニコニコ団所蔵
出典:謎の売薬「神薬」(第一部〜二部) ボトルシアター館長 庄司 太一
取り憑かれているのではないだろうか。
この怪しげなネーミングとともに思わず目を見張る瑠璃色の小びんは、
我々ガラスびん好きの心をつかんで離さない。
コレクションのプライオリティーも最上位に近いランクではないだろうか?

元々、西洋において瑠璃色(コバルトブルー)のびん色は、口にしてはならない
「NOT TO BE TAKEN」の注意喚起の色だった。
しかし、色彩心理学的にもブルーの色味は、人間の精神の鎮静効果を
もたらすと云う。
ましてや、ガラスの瑠璃色(コバルトブルー)は、透明である。
光をたっぷりと含み輝く・・・
この光を取り込んだ時の瑠璃色(コバルトブルー)の美しさは、まさに鉱物、
宝石のような輝きであり、我々に深い安堵感と癒しを与えてくれる。
この斬新な色鮮やかな色味とネーミングの代物は、現代の我々以前に当時の
人々の西洋へのあこがれを喚起するものであり、ハイカラの象徴であったのだ。
また、どうやら「神薬」こそが、我が国における売薬びんの「青びん第1号」と
考えられ、当時のある種のブームもあったようだ。

この「神薬」、いかにも国粋的ネーミングでありながら、実は文明開化とともに
誕生した和薬でない洋薬を基礎とするものであった。
しかしながら、その効能の謳い文句とは裏腹に内容成分は怪しい代物で
あったことは、「神薬」好きならば周知の話である。
昭和51年、厚生省によるクロロホルム使用禁止の勧告を境に、市場から姿を
消して行った・・・

この写真の「神薬」は、まぎれもなく明治期の「邑田(むらた)資生堂」の
神薬である。
びんの首部にあるネックリングは、薬液がびん口から滴った際に、
それを阻止する役割のもので、これは古いびんの持つ特長のひとつである。
「邑田(むらた)資生堂」は、目薬の「一方水」でも有名であるが、
東京都内に複数軒存在した
「資生堂」の中でも「本町資生堂」の製薬所「牛込資生堂」の流れをくむ。

「資生堂」と言えば、現在の化粧品メーカーで世界的にも有名な
「福原有信の資生堂」を思い浮かべると思われるが、純粋にはこの
「福原、資生堂」では「神薬」を製造していなかったと云うことができる。
もちろん福原有信と「神薬」との関係は、深い関係ではあるけれども、
掛川の資生堂資料博物館にも「神薬」製造の記録はどこにもない。
胃腸薬として有名な「コロダイン」との関係も深く、「コロダイン」自体も
謎めいた売薬の一つであるが、
成分組成からして同等、または同一の代物なのである。
我々HBCのボトル・ディギングアイテムの中でも当然プライオリティーの
高いこの「神薬」を取り上げ、
数回に渡り、ご紹介して行きたいと思います。
「邑田資生堂 神薬」:奥沢ニコニコ団所蔵
出典:謎の売薬「神薬」(第一部〜二部) ボトルシアター館長 庄司 太一
by hbc_nkzk2
| 2010-07-02 22:22
| 神薬

