土の中から掘り出したガラスびんを研究してます


by HBC-BOW
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「クロカミ」について - 2

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先回の「クロカミ」についての疑問点等を「しらが染め研究者のドクターK氏」にお尋ね
しました。


ーーー ドクターK のしらが染め講座 ーーー

なかなか鋭い質問ですので十分回答できるかわかりませんが、知っている範囲でお
答えします。

まず基礎知識として「志らが赤毛染め」は「白髪赤毛染め」よりも古い時代の商品です。
このあいだに「しら毛赤毛染め」「白毛赤毛染め」との表現もあります。

1.丹平商会発売の「クロカミ』については昭和12年ごろのポスターがあります。
 また「ナイス」は、明治40年代の新聞広告がありますので、やはり明治と昭和で
 登場した時代が異なります。
 ただし、用途はともに「しらがを染める』商品です。

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2、「ナイス」の甲、乙液に気づかれたのは鋭いところです。
 (もちろん「君が代」にも同じ甲、乙液と書かれたボトルが存在しますが)
 まず基礎知識として、時代と商品タイプを分類すると以下の様になります。

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■年代                               ■タイプ/代表的な商品

□明治40年〜大正5年頃/一剤式」(空気酸化を利用);「千代ぬれ羽」「二羽からす」

□大正5年〜大正10年頃/二剤式」(過酸化水素を使用);「ナイス」「君が代」「黒胡蝶」
                                           1剤を甲液、2剤を乙液としている

□大正10年〜                  / 粉末+過酸化水素 ; 「君が代」「ナイス」「元禄」


お気づきのように「ナイス」「君が代」が二種類登場しますが、当時は同じブランド名
(ナイスとか君が代)のなかにいろいろな商品を持っていたようで、そのため同じ名前で
ボトルが何種類も出てくるといったことが起こるようです。(もちろんそれ以外に大瓶、
中瓶、小瓶、男性用などといったボトルもあるようです。)

明治から昭和の初めにかけて、いろいろな種類や名前の商品が出ていたことがわ
かっています。
それらの名前や発売元などは手元資料でわかりますが、それがどのような姿(ボトル)
なのかは、発掘していただいたものと照合するしかないのが現状です。
そのために、皆さんからの情報が頼りなのです。
タイプは異なりますが「ナイス」も「クロカミ」もともにしらが染めで用途は同じです。

そして、肝心の「丹平商會」と「河野薬品」の関係ですが、「河野薬品」に問い合わせた
ところ担当者は退職、資料もないと予想どおりの回答でした。
このように現在、資料がないので残念ながらはっきりしたことは申し上げられません。

尚、現在私が最も関心のあるのが明治時代からの「千代ぬれ羽」「二羽からす」の
ボトルがなぜ見つかっていないのかということです。
おそらく中部から関東にかけて広範囲に販売され、またかなりの数量でもあったろうと
推定しています。
「二羽からす」については、形や容量もわかっているので、おそらく「エンボス」がまだ
なかったのではとも考えています。

《 WANTED! 》
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いずれにしてもこれ以上の検討は我々ではできませんので、HBC様を始め、皆様から
の情報を期待するのみです。
よろしくお願いします。  
 (編集上、部分的な要約、または再構成をしております。ご了承ください。)


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と云うことで、「丹平商會」と「河野薬品」の関係については、ドクターK氏は
現在、調査中だそうです。
ですがー。    ここでちょっと推察するとーーー

やはり、「丹平商會」は大手の会社、それも分店の販売部門を有していたこと、
クロカミのラベルに製造元「日本染毛研究所」なる名があることからも「丹平商會」は
クロカミを製造はしていなかったと考えるのが妥当。
また、ドクターK氏の調査によると昭和22年の業界団体一覧の中に、
「クロカミ(富松製薬)」との記述があるそうです。
この富松製薬の作った「クロカミ」を「丹平商會分店」から販売し、その後、河野薬品に
売り渡したのではないかなどと推察が出来るのであります。がーーー、
これあくまで推測の範囲で、詳細な事実関係は、ドクターK氏の研究調査を待ちましょう。
しかし、ひとつの商品が転々とするのは、染毛剤では非常に珍しいことだそうです。

我々が、証明出来るとすれば、クロカミのビンに河野商会のラベル付きを見つけるとか、
はたまた全く別の河野薬品のエンボスなどが入ったビンを発掘し、そこから検証する等
しかないのであります。 

ふー、ちょー疲れた・・・ のであります!



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※クロカミポスター、二羽からすチラシ:写真提供  ドクターK氏
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by hbc_nkzk2 | 2010-06-23 18:53 | 白髪染めビン