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土の中から掘り出したガラスびんを研究してます


by HBC-BOW
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「クロカミ」について

「クロカミ」について_d0110641_1959735.jpg


この右の小びんの「クロカミ」について、あかずきんさんからご質問がありました。
これは、あかずきんさんもよーくご存じの「しらが赤毛染ナイス」や
脳神経薬の「健脳丸(けんのうがん)」、歯痛薬の「今治水(こんじすい)」で有名な
丹平商會のモノと思われます。



そして、下の写真は、HBC関西支部長のS君の所蔵品。
この裏面は、上記写真と同じ「クロカミ」のエンボスです。


「クロカミ」について_d0110641_19592652.jpg


このラベルを読み取るとなかなかおもしろい事が分かります。
まず、粉末だったこと。
そして、「丹平商会分店」とあります。

●1902年2月11日 : 丹平商会(現在の丹平製薬)の卸部門として創業。
●1920年1月 : 合資会社に改組。
●1948年3月 : 株式会社に改組。  「丹平分店」に商号変更。
● 1961年7月 : 丹平商事に商号変更。

ちゃんと販売部門を設けていたんですねぇ。
ご存知のように「丹平商會」は、現在も「丹平製薬」で創業しております。

しかし、気になる点が一つ、
ネット検索で昭和27年に白髪染め「クロカミ」を製造開始(昭和42年に製造中止)
した「河野製薬株式会社」と云うのがヒットしました。
現在も創業している、大阪の会社です。
昭和19年に「丸石製薬株式会社」取締役を辞任した元会長が
薬品原料商「河野商店」を開設、その後社名を「河野製薬株式会社」に変更しています。
「丹平商會」も大阪です・・・
実は、「丹平商會」の事業の沿革や歴史は、割と多く情報が得られます。
ですが、「クロカミ」についての記述は見当たりません。

もしかすると提携して販売したのかも知れません。
先日、関西支部長のS君は、岐阜県博物館で催されている「懐かしのビン」展へ
お邪魔しております。
その際にその会場で「毛染め研究者」にお会いしております。
今回のこの件をその研究者K氏にお訪ねしております。
詳しい事がわかりましたら、またここで掲載させて頂きます。
ちなみにその研究者K氏は「二羽鴉」もしくは「弍鴉羽」なるモノを
お探しのようです。
ご存じの方がおりましたら、ご一報ください!

ヨロシクお願い致しまーす。
by hbc_nkzk2 | 2010-06-17 20:20 | 薬びん